水戸市長選:東海第二原発再稼働を認めない第一の理由

3月17日,茨城県庁で,大内久美子さんが,水戸市長選出馬表明をした。大内さんは,出馬決意を読み上げ,政策の7本の柱を明らかにした。

その後の記者との一問一答で,東京新聞から,東海第二原発再稼働を認めない第一のポイントは何かという質問があった。

再稼働を認めない理由は一般的にいろいろある。①被災老朽原発の再稼働は事故リスクがきわめて高い,②住民が被ばくリスクを背負う理由はない,③水戸市民27万人の避難計画は不可能である,水戸地裁もこれを根拠に運転差し止め判決を出した,④原発事故は,市民の生命,生活,生業,環境を徹底的に破壊する,⑤エネルギーシフトは世界的に進んでおり再稼働はもはや経済的にも意味をなさない,⑥自然再生可能エネルーへの転換を政策的に進めていくべきだ,など。

水戸市長候補として再稼働を認めないと主張する最大のポイントはなんだろう。上記①〜④を踏まえた回答を考えてみた。

日立市南部支所で観測された3月から10月の卓越風は,北東の風である(東海第二原発はこの観測地点から約4km南)。東海第二原発周辺で,この卓越風が吹く可能性がある。一方,水戸市民の避難先は,水戸の南西方向にある自治体が見込まれている。重大事故が起これば,水戸市民は,風下へ向かって逃げ,風下の自治体内で避難生活を送ることになる。

水戸市が現在,つくっている避難計画とは,避難時と避難生活で中長期にわたって,市民に被ばくを強要する計画である。こんな計画を,水戸市が率先して策定しようとしているのである。

こんな計画は策定してはいけない。これが,水戸市長候補として避難計画策定を拒否し,したがって,再稼働を認めない最大の理由である,と。

大内候補は,対立候補が,東海第二原発再稼働問題について中身のないお題目を唱えたら,水戸市長候補としてどうなのか追及してほしい。

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