東海村の街頭で8/9
東海村で街頭宣伝を開始しました。今日は,東海第二原発再稼働,福祉政策,ジェンダー平等についてお話ししました。
「いのち輝く東海村の会」の乾 康代です。私の村政に対する考え、政策を訴えさせていただきます。
いま,老朽の東海第二原発の再稼働が近づいています。私は,二度と福島のような惨事を起こしてはならない,東海村の3万8,000人と周辺地域の人々の生活を原発事故のリスクから守らなければならない,という思いでいっぱいです。この思いは,私の長年の東海村での調査研究にもとづく信念から発したものです。
9月に行われます村長選挙は,東海第二原発の再稼働の是非を判断する村長を選ぶ重要な選挙です。
山田村長は,2019年10月,「東海第二にあれだけの安全対策を施して,ここだけを集中的に管理している事業者が,そう簡単に事故を進展させることは考えられません」(『ENERGY for the FUTURE』)と発言しました。
原発立地地域の首長は,何よりも住民の安全を確保するために,事業者に厳しく向き合わなければならないはずです。しかし,山田村長は,福島第一原発事故から教訓を得ようとしないばかりか,堂々と安全神話を発しました。
いま,村内で山田村長の討議資料が配布されています。これを見ると,東海第二原発に関して,「安全・防災対策の検証と住民への情報公開,必要な対策を推進し,信頼と安心を高めます」としています。山田村長は,次期任期中には再稼働の是非判断をすることになると,大名村議の質問に回答していますから,討議資料のこの記述は,迫る再稼働を念頭においたものと思われます。
しかし,再稼働の是非判断の前提となる,住民意向をいつどのように把握するのか,避難計画をいつ策定するのか,どのような計画をつくろうとしているのか,山田村長は,いまだはっきりさせていません。再稼働の是非判断の根拠も前提についても何一つはっきりさせないままで,住民は,一体どこに信頼と安心を置けばいいのでしょうか。
東海村が,村民にとって住みやすい,住まいつづけられる町であるためは,町が安全で,安心して住め,将来にわたって自身と家族の生活を見通すことができるということが必要です。しかし,近くに原発があったらどうでしょうか。
突然に人々の安寧な生活を奪った福島第一原発事故を思い出してください。この事故の教訓は,原発事故はあらゆる人の生活と将来を奪う,そのようなリスクのある原発が地域にあるということは,将来にわたって安心して住みつづけるという見通しをもつことは難しい,原発は私たちの生活と共存できない,原発は人間社会とは共存できない,ということです。
今回,福島から言葉をいただきました。二つ紹介したいと思います。
福島大学名誉教授の鈴木浩先生から,「福島での辛く苦しい生活再建やふるさと再生の経験を通じて原発はあり得ないことを改めて心に刻んでいます」
映画監督の板倉真琴さんから,「原発事故が起きたら,全てを失うのです。ふるさとを失うのです。未来の人達に負の遺産を遺すのです。みなさんの選択にはその重責があることを,東海村の方々にお伝えください」
今回の村長選挙は,危険な原発になお依存して当面の豊かさを選ぶのか,それとも原発と決別して自律的持続可能な村の将来を歩むことを選ぶのかが問われています。私は,東海第二原発再稼働には同意しません。廃炉後の村づくりを研究,準備します。原発関連企業で働く労働者・家族の就労と生活を守る施策を国に求めます。
同時に,東海村を再び「福祉日本一の村」にすることが求められています。
山田村政の8年間を振り返ると,子どもの医療費完全無料化を高校卒業まで引き上げ,待機児童解消のため村立保育所を一つ新設する,というすばらしい実績をつくりました。
しかし,その一方で,東海村が全国に誇れる福祉政策を次々と廃止しました。たとえば,介護保険利用料への補助廃止,後期医療保険料への補助廃止,学校・保育所等給食の調理部門民間委託などです。
1960年,岩手県沢内村の深沢村長が,国の圧力に抗して,全国の自治体ではじめて60歳以上の村民と乳児の医療費を無料化し,「保健の村」「自分たちで生命をまもった村」になったことを思い起こします。
福祉の増進こそ地方自治の本旨です。「福祉日本一の東海村」を目指したいと思います。
私は,「私のお約束」の一番最初に「ジェンダー平等が息づく村」を位置づけています。これを最初に置いたのは,山田村長の討議資料にはジェンダーの視点がまったく欠落していたからでした。
防災,原子力政策における女性参加を見ると,驚いたことに,女性は入っていません。たとえば,原子力安全対策懇談会の住民代表は6人ですが,全て男性委員。女性はゼロです。村地域防災会議でも女性委員はゼロです。防災と原子力政策はもちろんのこと,村のあらゆる政策決定過程に,ジェンダー平等の民主主義を根づかせていきます。
8月6日に私が村政に挑む決意を表明して3日たちました。この間,北海道から九州まで,全国から数え切れないほどのご支援の言葉を電話,メール,ツイッターなどでいただいています。一つ一つの言葉に胸が熱くなる思いです。これほどに全国からご支援の声をいただけるということは,再稼働反対,脱原発への強い願いが全国で渦巻いているということです。
東海第二原発の再稼働に同意せず,福祉日本一の村を目指して頑張りますので,どうかご支援をお願いいたします。
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