私の信念と政策
9月5日に同日投票される茨城県知事選はNHKの政見放送がありますが,村長選はこれがありません。それで,HP「いぬいやすよ~ 2021年東海村長選挙 ~」に,私の政策を載せることにしました。その原稿をここに掲載しました。緊張して,「誰ひとり取り残されることなく,安心して住み続けられる」のうち「される,られる」で滑舌が止まってしまいました。
こんにちは,私は,このたび,東海村長選挙に立候補することを表明しました,乾 康代です。
この村長選の最大の争点は,東海第二原発の再稼働問題です。私は,都市計画の研究者として長年,東海村に通い調査をしてきました。その結果,村民3万8,000人の暮らしが原発に隣接して営まれているという異常な状況は,60年前,日本原子力産業会議(現・日本原子力産業協会)が,日本初の商業原発・東海原発を設置しようとして,東海村の都市計画を著しく歪めた結果であることを明らかにしました。
東海村では,人々の生活環境が原発に隣接しているという異常さにくわえて,日本原電が,運転から40年以上たつ老朽原発の東海第二原発を来年秋にも再稼働させようとする,きわめて緊迫した事態が進行しています。
ひとたび重大な原子力災害が起これば,人々のいのちと暮らしはどうなるか,私たちはJCO臨界事故と福島第一原発事故から十分に学びました。
東海村は,原子力発祥の地と言いますが,それよりもっと長い歴史と豊かな文化があります。この地に生きた人々によって育てられてきた東海村の歴史と文化があります。現在の人々は,これを未来の人たちに正しく引き渡す責務があります。刹那の利益のために,暮らしと環境,歴史と文化を破壊する巨大なリスクを背負うような選択を決してしてはいけないのです。
2年前,山田村長は,業界雑誌の対談で,再稼働に反対する住民に対して「原発が不要と言う人は自宅から一歩も出てはいけない」という稚拙な言葉を投げかけました。そして「新規制基準があるから94万人全員が避難する事態に至ることはありえない」と言い切りました。それにもかかわらず,今回の村長選挙では,この重大な東海第二原発の再稼働問題の是非は何も語ろうとしていません。こうした山田氏に村政を任せられるでしょうか。
私は,東海第二原発の再稼働に同意をしません。必ずやってくる廃炉を踏まえ,原発のない村の未来について研究を始め,村民の参加で議論をすすめます。原発関連企業に働く労働者の就労と,家族の生活を守る施策を国に求めます。
また,村立幼稚園の「再編」にあたり,住民との合意を得る努力をせず,一方的に決定し,強要したことは大変問題です。その上,統合させる幼稚園を東海第二原発にもっとも近い村松幼稚園にしていることは原子力防災の視点を全く欠いたものです。私は,計画を再検討します。
私の政策の柱の2本目は,女性の政治参加を大きく進めることです。女性の声を聞いて村政に反映させ,女性の活躍を後押しするなどの政策を推しすすめます。私は,政策検討・決定機関に女性の登用を積極的にすすめます。多様な性が輝く村を目指します。
第三の政策の柱は,新型コロナ感染対策の抜本的強化です。山田村長は,以前に県北中央議長会主催の研修会で,「東海村民は裕福です」「困っていません」と述べたとのことです。何をもってそのように述べたのか,それは「統計上,村民の平均所得が県内で上位にある」からとのことでした。行政の仕事は,住民の命や生活を平均で見て行うものではありません。一人一人の状況にあったきめ細かな対応こそ求められています。
コロナ危機はいま私たちが直面している大災害です。村民のいのちと暮らしを守るために,希望する村民に無料のPCR検査を実施します。医療従事者,介護・福祉施設,教育・保育施設で働くすべての従業員への定期・頻回のPCR検査を無料で実施します。自粛要請の飲食店,コロナ減収の企業,村民への村独自の補償をします。
第四に,村上元村長がすすめた「福祉日本一の村」を再び目指します。山田村政の8年間は,全国に誇れる東海村の福祉施策を次々と廃止し,民間活用の名のもとで民営化・民間委託をすすめてきました。福祉の増進こそ地方自治の本旨です。私は,豊かな財政力を福祉施策に生かします。
第五に,家族農業を育成し,自然環境を守ります。農家の育成を強め,食材の安定供給をはかります。農地を守り,整備しつつ,自然環境保全に努めます。
第六に,未来を担う子どもの育ちと教育の環境を整備します。少人数学級制度を拡充,視力低下等を防ぐ,教育環境を整備します。また,人権教育に力を入れた,いじめ対策をすすめます。
みなさん,私は,全ての村民が誰ひとり取り残されることなく,安心して住み続けられる村づくりのために,山田村政の歪みを正し,地方自治のあり方を取り戻す決意です。東海村初の女性村長の誕生に向けて,ぜひとも皆さまのご支援をお願いいたします。ありがとうございました。
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